フェイスブックにも載せましたが、
ふと目に留まったデンマークの記事がありました。
昨年のことですが、高齢者住宅で亡くなった女性が看護師に発見された時サイドテーブルに歌の歌詞を(おそらく思い出しながら書いた)見つけたというものです。
歌はPia Raguの歌で、Se nærmere til(ちゃんと見て)というタイトルでした。ちょっと心に残ったので和訳をしてみました。
(和訳ここから)
シスター、この居間に見えるのは何?
年老いた、怒りっぽい、めんどくさい女性
手元が怪しい、遠い目をして散らかった汚い部屋で横になる
少し大きな声で話したって聞こえやしない
よだれを垂らして咳をして、鼻水垂らしてしゃっくりさ
あなたのすることに感謝なんかしないし、しちゃいけないことばかりする
あなたはそう思う?あなたにはそう見える?
それなら、目を見開いてちゃんと見てよ
今こそここに寝ている老婆が誰であるかを言うわ
私は愛する両親と兄弟と幸せな家に暮らす10歳の子供
私は夢と希望にあふれ、軽い足取りで優しい性格の少女
私は頬にバラをあしらった20歳の花嫁になり幸せな家庭に入る
私は母になり冷たく怖いものから大切なものを守るために家を建てる
そして子供達は育ち、悲喜こもごもの年月
ひなは巣立ち、夫と私は平穏な日々
50代になって毎年夏にはかわいい孫たちがどたばたとやって来る
でもそれからが悲しみと重苦しい日々
夫は亡くなり私は一人残される
子供たちはそれぞれ家庭があって忙しい
楽しい年月は去った
今 年齢は私から羽をもぎ取り力を奪っていく
背中は曲がり目は衰え
毎日の家事さえおぼつかない
気持ちは重く髪は灰色、耳も遠くなった
でも、この老いた体の中にもまだ、幼い若い頃の
美しく悲しく楽しい思い出が生きている
高齢が重くのしかかっても心の中で幸せな思い出が
歌う
そしてすべては移りゆくという重い教えを思い知らされる。
シスター、何が見える?
老いぼれた面倒くさいくたびれた小さなお婆さん?
いいえ、ちゃんと見て。
きっと子供、花嫁、母親が見えるはず そう、
ひとりの女性がね
そこに座っている私を見てちょうだい
それが あなたが見るべき私なのよ
(和訳ここまで)
ユーチューブに歌もありました。
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